前駆体の反応性の違いを利用することで,中心のコアから外側のシェルに向かって化学組成が連続的に変化するCdS/Cd(1-x)ZnxS/ZnSコアシェルナノ粒子の1段階合成に成功した。反応条件を変えることで,発光極大波長は430-480nmまで変化させることができた。キシレン中に分散させた分散液の発光量子収率を調べた結果,粒子の大きさに依存することなく,80%以上の高い値を示した。化学組成の傾斜により,コア/シェル界面でのエネルギー失活を抑制できたと考える。同粒子と正孔輸送性高分子の複合薄膜からなる単粒子膜をPEDOT-PSS薄膜上への作製に成功し,LED応用への可能性を見出した。
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