研究課題/領域番号 |
24651173
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
林 将光 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (70517854)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 機能性酸化物 / 相転移 |
研究概要 |
固体素子を用いた大規模並列演算回路を構築するために、核となるシナプスの特性を再現した固体デバイスの作製に挑戦する。演算信号の到着のタイミングや周波数など、「時間」をゲートに用いて信号の透過度を制御できる素子を開発する。本研究では、遷移金属酸化物・窒化物における電界誘起金属・半導体相転移を利用して、複数の電圧パルスの組み合わせやそれぞれの到着のタイミングで電気伝導度を制御できる素子を作製する。電界で誘起される金属・半導体相転移を実時間で測定し、相転移の転移・緩和時間などが電圧や試料温度、素子構造に対してどのように依存するかを明らかにする。電界誘起相転移現象のメカニズムの理解促進に貢献し、時間ゲートスイッチ技術の基盤を構築する。 平成24年度は遷移金属酸化物・窒化物をスパッタ法を用いて製膜した。遷移金属ターゲットを酸素や窒素雰囲気中でスパッタし、酸化物を作製した。遷移金属酸化物は通常いくつかの安定層があり、最適の相を得るためには酸素・窒素濃度や膜構成の最適化を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
金属・半導体相転移を示す材料・構造を作成することができなかったため、進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
膜構成の最適化、特に酸素、窒素濃度の最適値を早期に明らかにすることで、研究を加速する。また、研究員を雇用してスパッタなどの試料作製については協力を仰ぐ。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究補助の研究員を雇用するための人件費と、ターゲットや基板などの消耗品を中心に研究費を使用する。
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