九州地区で送電線網を利用して記録された詳細な風向風速変動情報をもとに、風向や風速の変動が大きい場合の風力エネルギー密度と中小規模風車の年間発電量を推算して潜在的風力エネルギーを検討した。本研究で検討した観測点位置では年平均風速が大きい点は多くなかったが、風向は比較的安定していた。しかし、風速の変動が大きいために風力エネルギー量が想定よりも小さくなり、風力発電機器を設置しても期待される性能を発揮できない可能性を指摘した。分散マイクログリッド構築のための発電適地算定には、高密度な風情報のリアルタイム活用が必要であると結論した。
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