東日本大震災の際に同時多発的に発生した津波に起因する火災および瓦礫等による活動障害により,いくつかの市街地火災が発生した.このような火災を防ぐためのマイクログリッド消火設備を著者らは提案している.本研究では小型パッケージ型消火設備としての利用を想定して提案している植物性バイオマスを使用した泡消火法の消火性能を実験的に調査することを目的とする.特に燃料種および消火ガス種を変えたことによる消火性能変化に着目した.消火ガスとしては窒素ガスが最も適当であり,燃料はn-ヘプタンおよび灯油では消火できたが,その消火挙動は異なった.この原因を明らかにするため燃料液面での熱的検討を行った.
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