本研究で開発した双胴型防波堤は、波を堰き止めることなく、特有の反射現象によって透過波を減衰させることができる。また、双胴型防波堤の消波効果は、構造体のサイズに依存せず有効である。このため、津波や高波に適切な配置と構造物としての耐久性を満たせば、あらゆる海岸や港湾、そして原発などの重要拠点を津波から守ることができる。従来の防波堤では想定する波を堰き止めるためにその高さや規模が肥大化し、海水の循環を妨げるなど自然環境の破壊が問題となっている。従来の防波堤に散見するこれら諸問題を大きく緩和させる未来型の防波堤として「双胴型」防波堤は大きな可能性があることがわかった。
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