上空の強風層の降下により地上で強い風が吹く現象を解析するため,京都大学防災研究所宇治川オープンラボラトリーで観測を行った。その結果,中立に近い状態で,大きな規模の乱流構造が顕著に現れ,それに伴って地表近くでも強い風が吹く場合があることが示された。また,日中の不安定時でも大きな規模の上昇流の構造の通過後に地表近くで強い風が吹く現象を観測から見出すことができた。これらは大きな規模の構造によって,上空の強風層の運動量が下方へ輸送されたことによるものであり,荒天時にも同じような現象が起きる可能性があると考えられる。
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