日本人遺伝性小頭症家系を用いて、次世代シーケンサーによる全エクソーム解析を行った。その結果、遺伝性小頭症の兄妹にWDR62遺伝子の新規変異を同定した。いずれもc.731 C>T (p.Ser 244 Leu)とc.2413G>T (p.Glu 805 X)の複合ヘテロ接合体であった。WDR62の機能を明らかにするために、人工ヌクレアーゼCRISPR/Cas9を用いてWDR62/MCPH2欠損ヒト培養細胞株を樹立した。樹立した欠損細胞は紡錘体形成に異常を来しており、これにより初期発生で十分な神経幹細胞が得られないために小頭症を発症したことが考えられた。
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