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2013 年度 実績報告書

放線菌線状ゲノムを利用したゲノムスワップへの挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 24651233
研究機関信州大学

研究代表者

片岡 正和  信州大学, 工学部, 准教授 (90332676)

キーワードゲノムスワップ / 放線菌 / 枯草菌 / 線状ゲノム / 接合 / 融合
研究概要

本研究では、放線菌の線状ゲノムに枯草菌の全ゲノムを挿入し、ツインゲノムを有する人工生命体の創成を最終目的とし、その技術的側面の可能性を追求した。平成24年度は蛍光色素やプラスミドを利用し、プロトプラス融合系の最適化とプロトコール化を実現し、放線菌、枯草菌の融合による細胞質の混合に成功している。平成25年度は完成した系を用いて枯草菌のゲノム上に放線菌actinophageの組み込み部位を挿入し、平成24年度構築した融合系で細胞質融合を行った。抗生物質の併用による選択で、枯草菌ゲノム由来の代謝系を抑え、放線菌ゲノム由来の代謝系を持つ株を選択した。選択した株は表現形に少し異常が見られたが、放線菌の形態を示していた。選択された候補株からゲノムをとり、マルチPCRで確認したところ、選択に用いた薬剤耐性遺伝子存在は認められたが、500kbから2Mbの組み込み点から離れた領域は含まれていなかった。さらに組み込み点周辺を調べると薬剤耐性遺伝子を含む、非常に小さな領域のみが組み込まれていた。CHEFを利用してゲノム型を調べたが、マクロ的にはホストに利用した放線菌のものと同じであった。この結果は一度組み込まれた枯草菌ゲノムが速やかに排除されたと考えられた。我々の結果や国内の他の研究チームの枯草菌に巨大なGC含量が高いDNAを組み込む試みの失敗より、あまりにもゲノムのGC含量が違うゲノムの移植は困難だと考えられた。最後に視点を変えて、接合を利用した大腸菌-枯草菌間のゲノム工学を目指し、両者の接合による遺伝子交換技術を開発した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Gene transfer method using cross-species conjugal transfer.2014

    • 著者名/発表者名
      横井崇紘
    • 学会等名
      第8回長野ミーティング:生物資源の有効利用を目指して
    • 発表場所
      長野・ラフォーレ白馬
    • 年月日
      20140227-20140301
  • [学会発表] 接合伝達機構を用いたE.coli -B. subtilis間遺伝子操作法の確立2013

    • 著者名/発表者名
      横井崇紘、板谷光泰、森浩禎、片岡正和
    • 学会等名
      日本分子生物学会第36回大会
    • 発表場所
      神戸・ポートアイランド
    • 年月日
      20131203-20131206
  • [学会発表] 生合成系操作における接合伝達システムの応用可能性2013

    • 著者名/発表者名
      片岡正和
    • 学会等名
      日本遺伝学会85回大会
    • 発表場所
      横浜・慶應大日吉
    • 年月日
      20130919-20130921
    • 招待講演
  • [学会発表] 接合伝達機構を用いた大腸菌-枯草菌-放線菌間における遺伝子操作法の確立2013

    • 著者名/発表者名
      横井崇紘、片岡正和
    • 学会等名
      グラム陽性菌ゲノム機能会議
    • 発表場所
      つくば・筑波山ホテル
    • 年月日
      20130907-20130908

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公開日: 2015-05-28  

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