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2012 年度 実施状況報告書

含ケイ素高輝度蛍光剤の開発とこれによる蛍光応答型ゲノム高精度解析基盤技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24651255
研究機関群馬大学

研究代表者

篠塚 和夫  群馬大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20206105)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード高輝度蛍光剤
研究概要

本研究ではピレンを母核とし、これに置換可能な官能基を持つシリル基及び電子吸引性基を併せ持つ、新規な含ケイ素高輝度蛍光剤を開発、並びにこれを導入した機能性蛍光核酸プローブの開発を目的としているが、平成24年度においては実施計画に基づいた研究により、以下の実績を得た。
1)当初計画による合成経路によってシリル基及び強力な電子吸引性基としてのシアノ基を併せ持つ新規ピレン誘導体の合成については、途中段階での副反応が予想よりも激しく、達成する事は出来なかった。しかしながら合成経路の再検討により、最終的に目的とする新規なピレン誘導体の合成に成功した。                    2)上で得られた新規シリル化ピレン誘導体の光吸収特性について解析したところ、当初の予想通り吸収極大波長が未修飾ピレンに比べて20nm以上の大きな長波長シフトを示す事が明らかとなった。
3)新規シリル化ピレンの蛍光発光特性に付いても解析を行ったところ、発光波長が約16nmの長波長シフトを示すだけでなく、蛍光量子収率においては未修飾ピレンに対して約2.2倍にも増強されている事が判明した。                      4)上記の成果に加え、当初計画に従って末端に一級アミノ基を持つ新規ジメチルシリル化ピレン、並びに末端にアジド基を持つ新規シリル化ピレンの合成を試み、これらについては夫々目的とする化合物を得る事に成功した。                  5)末端に一級アミノ基を持つ新規ジメチルシリル化ピレン、並びに末端にアジド基を持つ新規シリル化ピレンについては、別途合成したC-5位に修飾可能な官能基を持つデオキシヌクレオシドと結合させることで、新規な蛍光修飾デオキシヌクレオシドの合成に成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度研究では、交付申請書に記載した実施計画について、殆どの項目に付いて実施するとともに、その結果、当初予期した成果を収める事ができた。
特に、事前に困難が予想されたシリル基及び強力な電子吸引性基としてのシアノ基を併せ持つ新規ピレン誘導体の合成については、途中段階での副反応が予想よりも激しく、当初計画の合成経路においては達成する事が出来なかったが、合成経路の再検討により、最終的に目的とする新規なピレン誘導体の合成に成功した。さらに、こうして得られた新規なピレン誘導体において、吸収波長及び発光波長の何れにおいても顕著な長波長化が認められただけでなく、その蛍光量子収率が未修飾のピレンの2倍以上に当たる0.76となることを見いだしたことは、大きな成果と考えている。

今後の研究の推進方策

平成24年度の研究では、交付申請書中に記載した実施計画に従った研究に付いてほぼ経過通りに実施し、かつ所定の研究成果を得る事ができた。このことから、今後の研究の推進方策に付いても、当初の予定に従った形で実施して行く。

次年度の研究費の使用計画

次年度においては交付申請書に記載した様に、研究実施に関わる消耗品購入のための「物品費」、情報収集並びに成果発表のための「旅費」、投稿論文英語校閲のための「謝金」、論文別刷り費のための「その他」などの使用を予定している。尚、1品又は1組若しくは1式の価格が50万円以上の物品の購入予定は無い。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] Elemet Inovation 研究活動概要

    • URL

      http://www.tech.gunma-u.ac.jp/EI/outline.html

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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