今後の研究の推進方策 |
グルコース応答性を保つマウス膵β細胞株MIN6と、波打つ収縮・弛緩を観察できるラット心筋初代培養細胞を用いる。共にミトコンドリアに富む細胞で、本研究に適していると判断した。MIN6は我々の研究室で常時用いている細胞で、低グルコース、低酸素、サイトカイン刺激で大量のROS発生を観察できる (Endocrinology 151: 4705, 2010)。ROS検出はそれを安定的に検出できる蛍光プローブ(PF-TMROS)を用いる。ROS検出で頻用されている5-(and-6-)-chloromethyl-2’,7’-dichlorodihydro fluorescein diacetate (CM-H2DCFDA)は不安定で、測定値が変動しやすいので用いない。SenSysTM charge付きLSM5 PASCALコンフォーカル顕微鏡(Carl Zeiss)で定量して数値化する。ミトコンドリアの同定にはMitoTrackerを用いる。 心筋初代培養は、以前心筋肥大の実験で用いたことがあり(JBC 272: 20545, 1997)、心筋細胞の機能不全状態である心筋肥大技術ももっている。
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