申請研究は光の持つ高い空間的ならびに時間的分解能を活用して、癌細胞を可視化する蛍光プローブを有機化学に基づいて開発することを目的としている。小さなプローブ分子が癌細胞上で効率的かつ特異的クリック反応することにより癌細胞を光らせ、リアルタイムに微小癌を検出する。トレーサーとしてのアルキンを有する糖や核酸誘導体の有機合成、またクリック反応によって蛍光を発するアジド基を持つクマリン分子の創製に成功した。これらを用いてリック化学による染色体DNAのカラーイメージングに成功した。さらにクリック反応により、細胞内でシグナル伝達分子誘導体の検出に成功した。
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