研究課題/領域番号 |
24651272
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 肖子 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (90377143)
|
研究分担者 |
西川 芳昭 龍谷大学, 経済学部, 教授 (80290641)
|
キーワード | アフリカ研究 / 民主化 / 市民性教育 / 教科書分析 / 比較国際教育学 |
研究概要 |
本研究は、エチオピア、南アフリカ、ケニアの3ヶ国において、中等教育段階の社会科(特に公民)教科書の内容分析を行い、民主主義、市民性、固有の文化・歴史が教育提供主体によってどのように認識され、学校教育の場で伝達されようとしているのかを把握するこ とを目指している。アフリカの民主化プロセスに関する政治学的研究は多いが、その中で教育が少なからず果たしている役割についてはあまり検討がなされてきていない。そこで、本研究では、教科書という教育メディアの分析を通じて、学校教育の提供主体が、それぞれの国の政治、経済、社会、環境、及び国際社会での位置づけをどのように説明し、また、次世代の市民像をどのように描いているのかを把握し、社会装置としての教育が政治変動に果たす役割、影響を読み説くことを目指している。 平成25年度は、3か国で収集した教科書の記述内容を分類し、コード化してデータ入力を行うとともに、国別の分析作業に着手した。 国ごとに市民性を教える科目の体系が異なるため、横断的分析が難しく、まずは国別分析結果を論文化しようとしているところである。次年度以降は、国を越えた横断的分析や課題の抽出を目指す予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国ごとに市民性を教える科目の体系が異なるため、教科書の横断的分析が難しく、なるべく共通の基盤で比較可能な分析をするため、分析枠組みの検討に時間をかけた。次年度以降は、国を越えた横断的分析や課題の抽出を目指す予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、研究の取りまとめを行う。現在実施中の国別のデータ分析を終わらせ、論文化を進めるとともに、3か国横断的な分析を集約させる。
|
次年度の研究費の使用計画 |
今年度に行う予定だった打ち合わせ出張のうち2回が、メールや電話等での打ち合わせに代替された。 最終年度である26年度は、打ち合わせや論文執筆のための資料収集の支出が多くなることが見込まれ、繰り越し分で賄う予定である。
|