研究課題/領域番号 |
24651274
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山崎 健 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (20158132)
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研究分担者 |
太田 和宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00273748)
岩佐 卓也 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00346230)
和田 進 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 名誉教授 (30116272)
浅野 慎一 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (40202593)
澤 宗則 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (40235453)
岡田 章宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70185429)
橋本 直人 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (80324896)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 国際情報交換 |
研究概要 |
計七回の「社会環境論セミナー」を開催し、研究代表者および研究分担者による研究報告と討論を行った。テーマは以下の通りである。第一回:ドイツの労働協約について(報告者:岩佐卓也)/第二回:フィリピンの労働政策について(報告者:太田和弘)/第三回:アジアのナショナリズムについて(報告者:浅野慎一)/第四回イギリスの地方自治について(報告者:岡田章宏)/第五回:日本の領土問題について(報告者:和田進)/第六回/六甲山の開発について(報告者:山崎健)/第七回:ウェーバーの行為論について(報告者:橋本直人)。 これらの報告と議論を通じて、本研究のテーマである越境的社会圏に関する重要な知見が得られた。たとえば和田報告は、この間の大きな問題となっている日本と尖閣諸島、竹島をめぐる諸問題について憲法、国際法の視点と歴史的な視点から検討を加えたものであった。また浅野報告は、ナショナリズムが社会学研究に与える影響について、ヨーロッパ、日本、アジアを比較し、日本の状況が特殊にナショナリズムの枠組みに影響を受けていることを指摘した。 こうした研究について出版の準備も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記セミナーおよび各領域の担当者による研究によって、おおむね順当に進展していると自己評価している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、次の4つのチームを編成して研究を推進する。いずれも、個々の国家的特質、およびそれらの比較にとどまらず、東アジアの越境的社会圏を通底する共生と排除の把握という明確な観点から研究を推進する。(1)東アジア社会圏における政治と安全保障(チームリーダー:和田 進)(2)東アジア社会圏における経済開発と空間的格差(チームリーダー:山崎 健)(3)東アジア社会圏における労働・福祉と公共性(チームリーダー:岩佐卓也)(4)東アジア社会圏をめぐる歴史認識と理念(チームリーダー:橋本直人) 以上の4チームでの研究を統括することにより、東アジアにおける越境的社会圏の特質 を多角的に解明する。
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次年度の研究費の使用計画 |
主として文献の基づく理論研究(オリエンタリズム批判、公共性論、制度論研究)では、書籍購入代が主たる出費項目となり、フィールドでの実態調査を要する分野では出張旅費が主たる項目となる。なお、海外調査は、中国、韓国、台湾を中心とする狭い意味での「東アジア」に加えて、フィリピンなどの東南アジアまで射程に入れながら行われる。 特にフィールドで得られた質問票調査、聞き取り調査の記録は貴重な一次資料として保管する必要がある。この作業のために、研究補助員の雇いあげが必要となる。 なお、共同研究者の専門領域は多岐にわたるが、その範囲を超えた知見については、研究会に講師として招き、議論の幅を広げることも計画している。
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