研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究は20世紀社会編成における「科学性」の意味と役割を問う準備的研究として計画された。本研究はまず、ウィリアム・ヒューエルを中心とする、19世紀ヨーロッパでの科学史・科学哲学の議論の興隆に関する史的資料を収集した。その上で、本研究は、特にそれらの科学史・科学哲学が「科学的客観性」に対して与えた新たな価値に注目しながら、それが19世紀から20世紀にかけての世紀転換期において、「人間性」という概念と「科学的客観性」という概念の間にいかなる相互作用をもたらしたかを歴史的に概観するよう努めた。
哲学、近代医学思想史