研究課題/領域番号 |
24652027
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研究機関 | 東京芸術大学 |
研究代表者 |
中村 るい 東京芸術大学, 美術学部, 講師 (50535276)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 国際情報交換 イギリス、ギリシャ |
研究概要 |
パルテノン・フリーズ彫刻の神々の立体模型(工業用粘土で作成)をシリコンで型取りし、ポリエステル樹脂製の模型を作成した。さらに細部の作り込みを行った。 この神々の立体模型を、大英博物館の「パルテノン・ナウ」の一環として、同博物館にて展示した(平成24年11月)。 大英博物館で展示中のパルテノン・フリーズ彫刻の神々の立体模型を、型取りし、第2バージョンとして東京芸術大学のアートプラザにて展示し、広く社会へ公開した(平成25年1月~2月)。 パルテノン・フリーズ彫刻の立体模型を作成するにあたり、ギリシャ・クラシック期の身体表現を美術解剖学的に分析した。その結果、これまで見過ごされてきたクラシック期の身体の構造と表現の一端を明らかにした。加えて、パルテノン・フリーズ彫刻に先立つクラシック前期の主要彫像の身体構造図を作成し、画像データを準備し、神々の立体模型と合わせて、平成25年度の7月に、ドイツ、ベルリン自由大学開催の学会にて研究発表をおこなうための基礎資料を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載した「研究の目的」の、大英博物館での立体模型の展示、および本学展示スペースでの展示を行うことができた。 大英博物館の主任学芸員イアン・ジェンキンス氏の手厚い協力、および本学の助手と大学院生の高度な技を駆使した模型制作があって、これら2つの重要な展示が実現したと認識している。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年7月に、ベルリン自由大学にて開催の学会で、立体模型の展示及び研究発表を行うため、さらにギリシャ・クラシック期の身体表現の解剖学的分析を進める。また、学内で助手及び院生らと研究会を実施し、制作を担当者と知識を共有し、さらに議論を行う機会を増やすことを考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年7月のベルリン自由大学にての展示、および7~8月に、文星芸術大学のギャラリーにて巡回展示を行う予定で、そのための立体模型の修正と、第3、第4バージョンの作成を進める(白色およびカラーバリエーション)。 ギリシャ・クラシック期の身体表現に関する研究資料を収集する。
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