25年度前半に本研究の原点である研究者が過去にサウンドデザインを行った映画『エンジェル ダスト』(1994年制作 石井聰亙監督作品)、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』(2005年制作 青山真治監督)に関する討議、およびそれに基づく講義を東京藝術大学芸術情報センター開講の授業『サウンド・デザイン概論』で5回にわたって行った。また、年度後半には東京藝術大学写真センター開設の授業『イメージ環境論』において「視覚イメージとサウンドデザインの関連性」をテーマに、上記の『エンジェル ダスト』、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』、そして本研究の研究成果作品である『Roadside Picnic』を題材に5回にわたって講義を行った。 また、日本におけるサウンド デザインの歴史をめぐって、インタビュー集『日本の電子音楽 続 インタビュー編』を書籍化し、雑誌『詩と音楽のための雑誌 洪水』の特集「松平頼暁「What’s next?」」の編集に参加し、新たな研究分野の展開に関して広く公表することができた 研究成果に基づいて昨年度から継続的に修正を加えてきた作品『Roadside Picnic』は、加藤直輝監督による映像を加えて最終的に映像作品として完成し、シニギワ(長嶌寛幸+松井茂)名義で招聘された瀬戸内国際芸術祭2013とカリフォルニア大学マーセドでの研究成果発表講演を含む上映会を経て、研究成果書を含むDVD発表と配布、Webによる無料配信を行い、研究成果を社会に広く公開することができた。
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