研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究は、公共の場で行われる追悼演説がもつ政治的機能を、アンドレ・マルローの『弔辞集』(1971)を題材として、考察しようとするものである。『弔辞集』に収録されているもののなかでもっとも重要なのは、第五共和国最初のパンテオン葬のさいに行われた演説のテクストである。この「ジャン・ムーランの遺灰のパンテオン移葬」を分析することによって、初代文化担当大臣マルローが、まだ年若いフランス第五共和国の建国神話を創出したことを明らかにした。
フランス文学