研究課題/領域番号 |
24652085
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
吐師 道子 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (40347779)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 姿勢と発話 / 母音フォルマント / NDI Wave / 母音調音 |
研究実績の概要 |
2012, 2013年度に収集した音響データについて姿勢測定のための画像解析及び母音フォルマント及び基本周波数の測定がほぼ終了し、姿勢の維持が出来ていたと考えられる発話者12名分のデータが得られた。又、各発話者の自然な姿勢及び円背の程度は現在計測中である。
2013年度に開発した改良型センサを用いて、2014年度は新たに7名分の調音データを収集し、2013年度に収集された3名分のデータと合わせて10名分の調音データが得られた。これらのデータについて姿勢測定のための画像解析、各発話者の自然な姿勢及び円背の程度を現在計測中である。又、改良型センサの精度を検討した。
WAVE speech research systemでの口蓋形状測定のための方法を検討した。歯科印象材及び特注バイトプレートを用いた簡便な口蓋形状測定の手続きが考案された。又同systemを用いての実験のためのマニュアルを作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2012年度末に設定したゴール1)発話姿勢聞き分けの音響的手掛かりの解明2)姿勢間での母音フォルマント差の再検討3)姿勢変化の調音運動への影響解明、のうち2014年度は2)及び3)を中心に進めた。2)については2014年度で基礎的計測をほぼ終了したが、分析は2015年度に持ち越された。3)についてはデータ収集を終了したが、分析は同じく2015年度に持ち越している。
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今後の研究の推進方策 |
優先順位は1)姿勢変化に伴う母音フォルマント周波数変化及び姿勢変化の母音調音への影響を解明する、2)「発話姿勢は聞き分け可能か」を発話者数を増やして再検討し、聞き分けが可能であった発話に関してはさらに文ごとに聴取実験を行い、姿勢間の差が聴取 可能な文を特定して音響的手掛かりを解明する、とする。1)のうち姿勢変化に伴う母音フォルマント周波数変化については、計測の終了した全データを合わせて2012年度に用いられた方法を踏襲して再分析を行う。姿勢変化の母音調音への影響については2013年度のデータに加えて2014年度に収集された調音データを用いて姿勢間での調音の差を解明する。
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次年度使用額が生じた理由 |
WAVE speech research systemの使用に必要なセンサ開発のための約1年分の遅れの影響が当該年度にも及んでおり、データ解析の遅れがこれに加わったため。
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次年度使用額の使用計画 |
データ収集は全て終了し、基礎的計測も音響データのみの部分はほぼ終了しているため、主に論文作成及びデータの分析のため学生アルバイト雇用に使用する。
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