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2012 年度 実施状況報告書

ストレス下における日本語音声コミュニケーション・エラーの発生機構と社会的応用

研究課題

研究課題/領域番号 24652101
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関神戸大学

研究代表者

林 良子  神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (20347785)

研究分担者 松本 絵理子  神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (00403212)
松田 真希子  金沢大学, 留学生センター, 准教授 (10361932)
定延 利之  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (50235305)
榊原 健一  北海道医療大学, 心理科学部, 准教授 (80396168)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード音声コミュニケーション / スピーチエラー / 国際情報交換
研究概要

本研究課題においては、1)緊迫した状況における音声コミュニケーション・エラーの生成、および2)緊張状態におかれたときの母語・非母語音声の産出とエラー、について検討することを目的としている。本年度は、初年度であるため、ストレス下におけるコミュニケーション・エラーに関する基礎的な文献調査および、主に2)について検討するための、基礎的データの収集を行なった。具体的には、外国人日本語学習者がリラックスした環境と、緊張した環境においてどのように日本語音声を発音するのかについて、音声生成実験を行ない、音声・映像データ、評価アンケートの収集を金沢大学留学生センターにて行なった。得られたデータは一部書きおこしをはじめるなど、コミュニケーション・エラーに関する分析をするうえでのデータ整理を開始した。
さらに、2)に関しては、ストレス下における声帯や喉頭制御に関して観察し、どのように生理学的に観察できるかについて検討を行なった。
1)の緊迫した状況における音声的特徴に関しては、外国人日本語学習者によるシャドーイング訓練中の音声データ、運用能力測定テストインタービュー時(OPI)の音声データなど、研究代表者、分担者がすでに入手しているデータに関して予備的な分析を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

乳児の育児や夫の単身赴任等で、申請時には予期していなかった家庭の事情によって、本研究課題を速やかに進行させることが困難であったため。そのため、分担者、協力者の手が借りやすい、上記2)の緊張状態におかれたときの母語・非母語音声の産出とエラー、についての外国人日本語学習者の発音の収集を主に行い、ゲーム課題による大がかりな実験を必要とするデータ収集を次年度に回した。

今後の研究の推進方策

ゲーム課題によるデータ収集を夏期休業中などにまとめて行ない、心理実験、生理学的実験等は分担者による実験の分担の役割を明確にして進める。研究代表者の所属機関による、育児中の研究者の研究補助なども別に受けており、教育活動や科研費課題以外の研究課題に関してはRA・TAの雇用をして行なっていくことで、当該課題をより主体的に円滑に進める準備をしている。

次年度の研究費の使用計画

収支状況報告書の次年度使用額は、4060円であり、これは分担者の雑費の剰余金としてわずかに生じたものであるため、来年度も引き続き分担者等に使用していただくことに問題はないと考えられる。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Kursunterstuetztes "Skype-Tandem" und die Moeglichkeiten selbstbestimmten Lernens in institutionell durchgefuehrten Sprachkursen. Zum japanisch-deutschen Tandem Projekt an den Universitaeten Hamburg und Kobe2013

    • 著者名/発表者名
      Stefan Trummer-Fukada, Yoshikazu Masuda, Saki Sugihara, Ryoko Hayashi
    • 雑誌名

      神戸大学国際コミュニケーションセンター論集

      巻: 9巻 ページ: 1-8

  • [雑誌論文] 身体性を重視した日本語音声習得における音声的特徴―JaFIXを用いたリラックス・テクスト産出結果の分析―2012

    • 著者名/発表者名
      林良子
    • 雑誌名

      ヨーロッパ日本語教育

      巻: 16号 ページ: 122-125

  • [雑誌論文] Accuracy of Japanese pitch accent rises during and after shadowing training2012

    • 著者名/発表者名
      Rongna A, Ryoko Hayashi
    • 雑誌名

      Proceedings of the 6th International Conference on Speech Prosody 2012

      巻: Vol.1 ページ: 214-217

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cueing effects on target location probability and repetition2012

    • 著者名/発表者名
      Takashi Kabata, Eriko Matsumoto
    • 雑誌名

      Vision Research

      巻: 15(73) ページ: 23-29

    • DOI

      10.1016/j.visres.2012.09.014.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Working memory load influences on attention process of the emotional task-irrelevant information2012

    • 著者名/発表者名
      Eriko Matsumoto
    • 雑誌名

      ECVP2012

      巻: Perception Vol.41 (Suppl.) ページ: 144

  • [学会発表] Accuracy of Japanese pitch accent rises during and after shadowing training

    • 著者名/発表者名
      Rongna A, Ryoko Hayashi
    • 学会等名
      The 6th International Conference on Speech Prosody
    • 発表場所
      Grand Central Hotel Shanghai(中国)
  • [学会発表] シャドーイングとリピーティング訓練によるアクセントの聞き取り能力の変化

    • 著者名/発表者名
      阿栄娜・林良子
    • 学会等名
      世界日本語教育大会
    • 発表場所
      名古屋大学
  • [学会発表] ベトナム人学習者の日本語シャドーイング練習による気づきと発音の変化

    • 著者名/発表者名
      深川美帆・林良子・阿栄娜
    • 学会等名
      日本語音声コミュニケーション教育研究会・第二回外国語発音習得研究会合同研究会
    • 発表場所
      かでる2・7 北海道立道民活動センター
  • [学会発表] 日本語学習者のフィラー・あいづちと母語の影響-ベトナム語、中国語、英語話者のOPIデータに基づく分析-

    • 著者名/発表者名
      松田真希子・定延利之
    • 学会等名
      日本語音声コミュニケーション教育研究会・第二回外国語発音習得研究会合同研究会
    • 発表場所
      かでる2・7 北海道立道民活動センター
  • [学会発表] 視覚フィードバックによる外国語音声習得研究とCALL教材の開発-日本語・英語を中心に

    • 著者名/発表者名
      林良子
    • 学会等名
      日本中国語学会第62回全国大会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 招待講演
  • [学会発表] ベトナム人学習者のための日本語シャドーイングとその効果

    • 著者名/発表者名
      林良子・深川美帆
    • 学会等名
      国際交流基金主催日本語教育セミナー
    • 発表場所
      ベトナム日本人材協力センター(ベトナム)
    • 招待講演
  • [学会発表] スカイプを利用したタンデム授業の実践報告

    • 著者名/発表者名
      林良子・Stefan Trummer-Fukada・杉原早紀
    • 学会等名
      第二回日本語教育・ドイツ語教育者懇談会
    • 発表場所
      ミュンヘン大学(ドイツ)
  • [学会発表] 視覚的注意過程における“希釈”の評価―特徴統合と音韻処理の観点から―

    • 著者名/発表者名
      川島朋也・松本絵理子
    • 学会等名
      第10回日本ワーキングメモリ学会
    • 発表場所
      京都大学

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公開日: 2014-07-24  

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