研究課題/領域番号 |
24652101
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
林 良子 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (20347785)
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研究分担者 |
松本 絵理子 神戸大学, その他の研究科, 准教授 (00403212)
松田 真希子 金沢大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (10361932)
定延 利之 神戸大学, その他の研究科, 教授 (50235305)
榊原 健一 北海道医療大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80396168)
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キーワード | 音声 / ストレス / 日本語教育 |
研究概要 |
本研究課題においては、1)緊迫した状況における音声コミュニケーション・エラーの生成、および2)緊張状態におかれた際の母語・日母語音声の産出とエラー、について検討することを目的としている。今年度は、1)について、シャドーイング訓練中のデータについてさらに分析を行ない、聴覚印象に関して行なった追加実験の結果について、国際学会にて発表を行なった。時間的に切迫した状況における日本語音声を収集するために、新しくゲーム課題遂行中の音声の録音環境のセットアップを行ない、予備的音声収集を行なった。2)に関しては、昨年得られた,リラックスした環境および面接時(緊張時)の外国人留学生の音声産出について、引き続き音響分析を行なった。比較対象としての日本人母語話者による音声も収集・分析中である。また、音声の非流暢性マーカーに関して、言いよどみ、ポーズ、修復の方法などに関しても分析を行なっている。さらに、緊張時の発声における生理学的検討も続けた。主に高速度カメラ、EGGを用いた撮影により、緊張-弛緩(tense-lax)の生理的評価指標である,声門開放時間率(open quotient)について,様々な計算方法を比較し,妥当性,頑健性について評価をおこなった.これらの手法を用いて、日本語母語話者とベトナム人日本語学習者の音声についての比較検討を行なった結果を国内学会にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
緊張・ストレスに関わる音響的・生理学的パラメータを抽出するためのデータの解析が、殊の外難しく、引き続き検討中であるため。非流暢性に関するパラメータに関してもある程度まとめることができたが、さらに基礎的なデータの解析が必要であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
音響分析、生理実験を今年度も継続し、分担者、研究協力者らとディスカッションを重ねる。対話データに関しては、手法を改めて、再度収集しなおすことを予定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
分担者を含めたメンバー全体の会合を本年は行わず、学会などの場を利用して個別に相談を行なってきたため、分担者における配分金の中で旅費に残額が生じ、2人の分担者でそれぞれ約1万円ずつの旅費が残った。 H26年は最終年度であるために、それぞれの分担者に本年度分担金と合わせ、全額を使い切るよう働きかける。
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