研究課題/領域番号 |
24652113
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
中西 達也 山形大学, 教育文化学部, 教授 (10217771)
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研究分担者 |
ジェラルド ジョセフ ミラー 山形大学, 教育文化学部, 講師 (90455882)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 話す力 / パフォーマンス・テスト / アクション・リサーチ / ICT |
研究概要 |
本研究の目的は,学校教育において英語学習者の「話す力」を測定するためのパフォーマンス・テストがほとんど行われていない現状を改善するために,アクション・リサーチの手法を活用して学校現場で活用できるテストを開発するとともに,その有用性を高めるための検証を行うことである。平成24年度は計画に従い,次の3つの仮説のもと,アクション・リサーチの手法を用いてテストモデル開発を進めるためのパイロット研究を行った。 仮説1:ICTの活用により,パフォーマンス・テストの実行可能性が高まるだろう。;実践1:情報教室で応答テストに対する生徒のパフォーマンスを一斉録音し,テスト実施時間の削減を図った。;検証検証1:一斉録音が可能であるため,テスト実施時間は2分程度であった。準備とデータの回収の時間を含めても30分程度であり,実行可能性は高い。 仮説2:外国語指導助手(以下ALT と記載する)を活用すれば,パフォーマンス・テストの実行可能性が高まるだろう。;実践2:応答テストの作成にALT を活用し,テスト作成の効率化を図った。また,一斉録音した各生徒のパフォーマンス評価にALT を活用し,評価時間の削減を図った。;検証2:パフォーマンス評価にかかった時間は一人あたり1分程度(出題6問)(仮説3で述べた手法による効果を含む)であり,実行可能性は高い。 仮説3:評価の際,音声の波形を表示できる音声波形編集ソフトウェアを活用すれば,評価にかかる時間を省くことができ,実行可能性が高まるだろう。;実践3:一斉録音した各生徒のパフォーマンス評価に音声波形編集ソフトウェアを活用することにより,音声を可視化し,評価時間の削減を図った。;検証3:評価にかかった時間は上記のとおり,一人あたり1分程度であった(出題6問)(仮説2で述べた手法による効果を含む)。音声を可視化することにより評価時間を削減することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
次年度の研究に向けたパイロット的研究に留まった。評価者間信頼性等の「テストの検証」が十分でない。
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今後の研究の推進方策 |
アクション・リサーチの手法を用いてテストモデルの開発を進めるとともに,その有用性の検証を行う。また,テストの信頼性や生徒への波及効果についても検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
当該助成金が生じた主な状況は,実績・信頼度ともに高いと考えられるテストの受験料に,研究計画書段階で見込んだ補助を受けることができず,その結果セカンドベストのテストを選択したことによる。平成25年度は当初の計画で見込んだ研究経費に当該助成金を加えてよりきめの細かい検証作業を行う。
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