研究課題/領域番号 |
24652113
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
中西 達也 山形大学, 教育文化学部, 教授 (10217771)
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研究分担者 |
ジェラルドジョセフ ミラー 山形大学, 教育文化学部, 准教授 (90455882)
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キーワード | 話す力 / パフォーマンス・テスト / アクション・リサーチ / ICT |
研究概要 |
平成25年度は計画に従い,次の3つの仮説のもと,アクション・リサーチの手法を用いてテストモデル開発を行った。 1.仮説1:ICTの活用により,パフォーマンス・テストの実行可能性が高まるだろう。(1)実践:昨年度の応答テストに加え,教科書内容の口頭要約テストを電算室で一斉録音し,テスト実施時間の削減を図った。(2)仮説1の検証:一斉録音が可能であるため,テスト実施時間は2分程度であった。準備とデータの回収の時間を含めても実施時間は30分程度であり,実行可能性は高い。 2.仮説2:外国語指導助手(以下ALT と記載する)を活用すれば,パフォーマンス・テストの実行可能性が高まるだろう。(1)実践:応答テストの作成に加え,電算室でのコンピュータの起動,生徒のログイン等の補助等にALT を活用し,テスト実施の効率化を図った。また,昨年度同様,一斉録音した各生徒のパフォーマンス評価にALT を活用し,評価時間の削減を図った。(2)仮説2の検証:パフォーマンス評価にかかった時間は一人あたり応答テスト(出題6問)は1分程度,口頭要約テストは2分(120語)程度であり,実行可能性は高い。 3.仮説3:評価の際,音声の波形を表示できる音声波形編集ソフトウェアを活用すれば,評価にかかる時間を省くことができ,実行可能性が高まるだろう。(1)実践:一斉録音した各生徒のパフォーマンス評価に音声波形編集ソフトウェアを活用することにより,音声を可視化し,評価時間の削減を図った。(2)仮説3の検証:音声を可視化することにより,言いよどみ等の理由による無音の時間帯を音声データ内で見分けることができ,評価時間を効果的に削減できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
各高等学校において,電算室は情報の授業等で高い頻度で使用されるため,その他の目的での利用が制限される場合が多い。よって,複数の学校で実践協力を得るのも難しい状況がある。
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今後の研究の推進方策 |
応答テスト,口頭要約テストに加え,音読,スピーチといった多様な発話スタイルによるテストモデルの開発を進めるとともに,その有用性検証を行う。また,テストの信頼性や生徒への波及効果等を検証 する。
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次年度の研究費の使用計画 |
各費目で少しずつできた残金が合計で61,946となったため。 平成26年度では,「その他」の費目で計上している「英語能力検定試験」が,消費税分以上に値上げされる予定なので,それを充当するために使用する。
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