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2014 年度 実績報告書

協同学習を基盤とした内容重視の教授法が受講生の英語力と動機づけに与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 24652121
研究機関香川大学

研究代表者

岩中 貴裕  香川大学, 大学教育開発センター, 准教授 (50232690)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード教室第二言語習得研究 / 協同学習 / 内容・言語統合学習
研究実績の概要

言語とその意味内容は独立したものではなく、コインの裏表のような存在である。内容と言語を統合的に提示する指導方法は、第二言語習得理論に照らし合わせてもその成果が期待できる。内容理解を重視した英語授業を行うことによって学習者の英語能力の向上がもたらされると考えた。本研究が着目したもうひとつの点は協同学習である。二人または小グループで学習活動に従事することによって、現在の知識水準よりもやや高いレベルにある概念の理解がもたらされることは先行研究によって明らかにされている。本研究は協同学習を基盤とした内容重視の教授法が、受講生の英語力と動機づけに与える影響を明らかにすることを試みた。応募者が所属する大学の学部学生を調査参加者として3年間にわたってその効果を検証するための調査研究を行った。
本研究は、協同学習を取り入れた内容重視の授業は英語力の高い学習者だけでなく、英語学習に対して強い苦手意識を持っている学生に対して有効な指導法であることを実証した。TOEICのスコアが300点レベルの学生に対して調査を実施した結果、彼等の英語力の伸長がもたらされることが示唆された。さらに英語学習に対する動機づけの向上がもたらされることが確認できた。
英語力の高い学習者(TOEICスコア550点以上)については、アウトプットの質の向上がもたらされることが示唆された。協同学習を取り入れた内容重視の授業にライティング活動を取り入れて調査を行った結果、学習者の書くエッセイの質の向上がもたらされることが確認できた。
本研究が明らかにした知見は、協同学習を基盤とした内容重視の教授法が高等教育機関において有効な教授形態であることを示唆してる。今後は学生の専門に関連した内容を英語で教えることの効果を検証する必要がある。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Factors Facilitating the Incorporation of Linguistic Forms2015

    • 著者名/発表者名
      IWANAKA, Takahiro
    • 雑誌名

      JACET中国・四国支部研究紀要

      巻: 11 ページ: 37-54

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 協同学習を取り入れた内容重視の授業 ーそのリメディアル教育としての可能性ー2014

    • 著者名/発表者名
      岩中貴裕
    • 雑誌名

      四国英語教育学会紀要

      巻: 34 ページ: 47-56

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本人英語学習者の教授言語に対する好みと期待 ー外国語としての英語の授業におけるL1使用に対する彼等の態度ー2015

    • 著者名/発表者名
      岩中貴裕
    • 学会等名
      JAILA第4回全国大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2015-03-14
  • [学会発表] 英語が苦手な学習者を対象としたライティング指導 ーライティングに対する不安の軽減ー2014

    • 著者名/発表者名
      岩中貴裕
    • 学会等名
      日本教科教育学会第40回全国大会
    • 発表場所
      兵庫教育大学
    • 年月日
      2014-10-12
  • [学会発表] 英語教育における高大連携 ーこれからの英語教育を考えるー2014

    • 著者名/発表者名
      岩中貴裕
    • 学会等名
      第37回岡山英文学会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2014-10-06
    • 招待講演
  • [学会発表] Effects of Computer-Aided Feedback on the Development of Learners' Writing Proficiency2014

    • 著者名/発表者名
      IWANAKA, Takahiro
    • 学会等名
      JACET 53rd International Convention
    • 発表場所
      広島市立大学
    • 年月日
      2014-08-29
  • [学会発表] Effects of Syntagmatic Knowledge on Japanese Learners' Noticing a Hole2014

    • 著者名/発表者名
      IWANAKA, Takahiro
    • 学会等名
      17thWorld Congress of the International Association of Applied Linguistics
    • 発表場所
      Brisbane Convention and Exhibition Centre
    • 年月日
      2014-08-12
  • [学会発表] 協同学習を取り入れた内容理解重視の授業ーそのリメディアル教育としての可能性ー2014

    • 著者名/発表者名
      岩中貴裕
    • 学会等名
      平成26年度JACET中国・四国支部春季研究大会
    • 発表場所
      広島市立大学
    • 年月日
      2014-06-07
  • [図書] 英語教育の今 ー理論と実践の融合ー2014

    • 著者名/発表者名
      岩中貴裕
    • 総ページ数
      第7章第2節(pp. 182-185)担当
    • 出版者
      全国英語教育学会

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公開日: 2016-06-01  

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