研究課題/領域番号 |
24652124
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
岡崎 弘信 秋田県立大学, 総合科学教育研究センター, 准教授 (80405084)
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研究分担者 |
内山 応信 秋田県立大学, 総合科学教育研究センター, 准教授 (30464556)
木戸 和彦 環太平洋大学, 教育学部, 講師 (80599184)
新田 晴彦 専修大学, 商学部, 兼任講師 (80424323)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | e-ラーニング / リーディング / 脳波 / 脳酸素動態 |
研究概要 |
1.本研究の目的の一つは、「英文を読む」という課題を認知科学の面から分析しその英語力の個人差がどこに起因するのかを探ることである。そのために24年度はまず、我々が開発し、試用してきたリーディングプログラムに蓄積されているTOEIC練習テストの結果をもとに実験用課題を作成。日本人英語学習者100名以上の膨大なリーディング活動のデータ、TOEIC練習テストの解答データをもとに、語彙レベルの異なる問題の中から学習者のレベルにより正答率が分散されているもの、正答率が偏っているものを抽出し、課題を作成した。 2.外国語としての英文リーディングにおける習熟度別の脳波特性を明らかにできないか、1で作成した課題を用いて、パイロット的にリーディング時における脳波[α波+θ波]積分値の推移を観察する実験を行った。その結果、課題の難易度により、英語上級者の課題遂行時の脳波と上級者以外の課題遂行時の脳波では異なる反応を示し、課題難易度に対する習熟度の差が観察された(脳波[α波+θ波] 積分値は、ベースとなる値(安静状態の平均値)に個人差があるため平均値どうしでの比較が難しい。そこで、分散を比較することで、脳波の変動に差があるかどうかの検証を行った)。 3.実験用の問題をリーディング専用のブラウザPREMA向けに作成・搭載し、視線追尾システムを用いて、実験参加者のリーディング時の反応を探った。 4.現在は視線追尾と光脳機能イメージング測定装置の併用によるリーディング課題の観察を開始したところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予算の関係で、光脳機能イメージング測定装置の納品が3月となったため実験に入れなかった。
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今後の研究の推進方策 |
光脳機能イメージング測定装置の入手が遅れたため、被験者による実験開始が25年度にずれ込んでしまった。しかし時期的な遅れはともかく、機材が入手できたことから、今後は、リーディング専用のブラウザPREMAを用いて被験者のリーディング時間と理解度を計測すると同時に、視線追尾システムと光イメージング脳機能測定システムを用いて、視線の動き、脳酸素動態を測定していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究に必要な主要機材を購入するため、25年度分を24年度に前倒し請求したため被験者謝金などの個人研究費で賄うこととする。なお25年度予算は研究分担者が繰り越した30,000円のみである。
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