研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では、戦後オーストリアの人民裁判におけるナチ・戦犯訴追の実態について、国家反逆罪に焦点を当てて検討した。その結果、1)戦犯訴追の一環として設けられた国家反逆罪は、帝政期以来の国民問題と深く関連したものであったこと、2)内発的な冷戦対立が進み、国内の政治的布置が変容するするにつれ、戦犯の免罪が可能となったこと、3)これらの政策は、オーストリア国民の再形成過程の一部として理解できること、を明らかにした。
オーストリア現代史