研究代表者は、ラオスにおいてモン・クメール系、タイ系の危機言語の調査を行った。調査地はラオスのフアパン県、シエンクアーン県、ボーリカムサイ県、サイニャブーリー県である。調査は、2012年8月に27日間、2012年12月および20013年1月に17日間、2013年3月に13日間行った。調査したモン・クメール系言語はポーン・ピアット語、ポーン・ペーン語、ポーン・タプアン語、ポーン・プン語、イドッフ語、クシーンムール語、タブン語、マレン語、ポーン語(ボーリカムサイ県)、トゥム語、リハ語、プライ語、ムラブリ語である。調査したタイ系言語はプータイ語、セーク語である。 ポーン・ピアット語、ポーン・ペーン語については、収集済みの語彙のチェックを行い、さらに604項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。ポーン・タプアン語、ポーン・プン語については、収集済みの303項目の語彙のチェックを行い、さらに604項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。イドゥッフ語については、未調査であった老齢の話者を対象に303項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。クシーンムール語については、数種の方言において303項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。タブン語、マレン語、ポーン語(ボーリカムサイ県)、トゥム語、リハ語、プライ語、ムラブリ語、プータイ語、セーク語については、303項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。 研究協力者は、研究代表者とともにフィールドワークを行い、犂、水車、搾糖機、蜂蜜採集など、消失しつつある物質文化の調査を行った。
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