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2014 年度 実績報告書

ルワンダのガチャチャ裁判による和解醸成効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24653002
研究機関大阪大学

研究代表者

小峯 茂嗣  大阪大学, グローバルコラボレーションセンター, 特任助教 (80510081)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード暴力と和解 / ジェノサイド / ルワンダ / アフリカ / 平和構築 / 修復的司法
研究実績の概要

本研究は、1994年にアフリカ中央部ルワンダ共和国において発生したジェノサイドに関するものである。ジェノサイド後のルワンダにおいては過去の人権侵害をさばき、民族間の和解を進めることを目的に、対話型かつコミュニティベースの法廷「ガチャチャ」が各村に開設された。本研究は、このガチャチャ裁判を経たのちのコミュニティにおける加害者と被害者の関係性の変容についてインタビューを行、ガチャチャ制度の評価を行うことを主眼に置いている。
平成26年度は、4月、11月、27年2月に現地調査を行い、ジェノサイドの生存者とジェノサイドに加担した者との双方に対するインタビュー調査を実施することができた。調査協力者たちは、おおむね双方ともガチャチャのポジティブな側面について語ってくれた。具体的には政府の監督下で安全に対話ができたこと(双方とも報復の恐れを抱いてきた)や、生存者は亡くなった家族の遺体の場所を知ることができて埋葬できたこと、また加害者についても謝罪の機会を得られたことなどを肯定的に語るものが多かった。一方でジェノサイド後に転居したり、加害者が逃亡してしまったために、そもそも和解する相手が存在しなかったりする例もあった。
このようにガチャチャに参加した人々はかなり率直に自己の経験とガチャチャへの前向きな評価を語ってくれた。一方でガチャチャの場で自らの罪を認めず、収監されたままの加害者も存在している。そのような立場の人々にとってのガチャチャの評価と言うものも今後は調査していく必要性を強く感じ、次年度以降の課題としたいと考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ジェノサイドから20年のルワンダ2014

    • 著者名/発表者名
      小峯茂嗣
    • 雑誌名

      アフリカ

      巻: 54 ページ: 30~35

  • [学会発表] ルワンダのジェノサイド―「民族対立」はいかにして作られたのか2014

    • 著者名/発表者名
      小峯茂嗣
    • 学会等名
      公開シンポジウム「世界はレイシズムとどう向き合ってきたか」
    • 発表場所
      大阪大学中之島センター
    • 年月日
      2014-07-26 – 2014-07-26

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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