1994年のルワンダにおけるジェノサイド犯罪を裁くべく、ガチャチャ法廷が国家主導で推進された。本研究では、ジェノサイドの元・加害者とサバイバー(生存者)が、ガチャチャを経て、和解をするにいたったのかを現地での聞き取り調査によって明らかにしようと試みた。 その結果としては、サバイバーの大半が、元・加害者との交流について消極的な姿勢であることが明らかとなった。一方で元・加害者の半数強がガチャチャの場以外でも謝罪を行っていたことが分かった。ガチャチャ制度は国家による強制的な和解の推進とも言えるが、双方ともに相手方と対面をする機会を持てたことについては肯定的にとらえていた。
|