本研究はニートやフリーター、あるいは増加する新卒採用後の離職など若者を取り巻く雇用問題に対して、教育の過程において就業へのスムーズな移行のために必要とされる教育がどのようもなものであり、また必要とされる職業観や仕事に対する意識を涵養するために必要な教育プログラムをどのように作成すべきかを目的とした研究である。 そのために、前年度までに若者の成長の過程において形成される職業観を、現代の職業の基本的な枠組みを形成してきたと考えられる英国産業革命の中でこども達にどのような職業観が形成されたのかを、19世紀の英米児童文学から読み取ることで、社会が有する職業への考え方を検討した。これらの文学は明治以降日本においても読み続けられているものである。 そのような調査踏まえ、今年度は我が国の大学生の職業意識あるいは就職意識について調査研究すると共に、中国の大学生の意識の調査によって、その相違を明らかにすることで必要とされる教育について研究した。また、従来の講義型の教育では職業や仕事に対する考え方などについて自分自身で考えるためには限界があることから、アクティブ・ラーニングの手法を用いた教育プログラムの開発を行い、教育方法の改善についての研究とその実践を行ない、その一部を研究成果として公表した。また、アクティブ・ラーニングを講義で行うと共にその成果報告として、大学教育イノベーションセンター 第45号(平成 26 年 6 月 23 日)全学モジュール・ニュース-アクティブラーニングの充実に向けて-⑤「現代経済と企業活動」 報告者 : 藤田 渉および「大学教育イノベーションセンター 第57号(平成 26 年 12 月 22 日)同⑤「現代経済と企業活動」 報告者 : 藤田 渉において、教育法の開発およびその実施方法について報告を行うなどを通じてプログラムの検討を行った。
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