研究課題
挑戦的萌芽研究
投票者の体系的な非合理性を明示的に考慮する行動政治経済学のアイデアに基づき内生的な経済政策決定の分析を行った。まず、投票者が問題発生の源泉に処罰感情を持つという非合理性の下で、規制と規制対象の道徳的陥穽の相互作用が永続的な規制循環をもたらすことを示した。次に、「市場機構への信頼感」という新たな概念を分析に導入し機構健全性の低下が信頼感の喪失を招く一方で信頼感の喪失が市場抑圧政策の採用を進めるため機構健全性の低下には自己強化的な悪循環が生じることを示した。これらの結果は、国によって同じ経済問題に対して大きく異なった政策が採用される理由および機能不全の政策が長期にわたり採用され続ける理由を与える。
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オイコノミカ
巻: Vol.50, No.1 ページ: 1-10
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