最終年度にあたる平成26年度は昨年度から引き続き行っていた「三好徳三郎関係資料」の整理が終了、鍾淑敏氏(中央研究院台湾史研究所)ほかと共編にて「茶苦来山人の逸話:三好徳三郎的臺灣記憶」を発行した。鍾淑敏氏および台湾史研究所と協力して調査・整理した「堤林数衛文書目録」・「三好徳三郎文書目録」は中央研究院台湾史研究所档案館のサイト(http://archives.ith.sinica.edu.tw/ 2015.4時点)から目録を検索することが可能となった。 最終年度には開催することはできなかったが、平成27年10月に山形県新庄市にて新庄市と共催にて「堤林数衛文書選輯」出版記念ワークショップを開催することに決定した。さらに、今年度は台湾史研究所に正式移管された日本統治期における「台湾銀行文書」を調査、その資料的価値を2015年3月に京都大学人文科学研究所にて「台湾銀行資料データベース『臺灣銀行所蔵日治時期文書』公開記念ワークショップ」を共催した。 日本統治期における台湾銀行の業務資料が一覧、検索できることによって、熱帯圏における日本人社会とその経済活動、華僑・華人とのかかわりについての考察がすすむと思われる。
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