研究課題/領域番号 |
24653086
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
狩俣 正雄 大阪市立大学, 経営学研究科, 教授 (70140986)
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研究分担者 |
高橋 信弘 大阪市立大学, 経営学研究科, 教授 (40305610)
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キーワード | システム開発 |
研究概要 |
今年度の実施計画は、日本および米国での聞き取り調査等の結果を比較検討し、ソフトウェアの新しい開発方式が、どのように顧客企業の競争力を向上させているかを解明することである。そのため、ソフトウェア企業への聞き取り調査の結果の分析するとともに、日米間、及び各企業間の比較を行った。 同時に、ソフトウェア開発に関する新しい開発方法を理論的および実践的の両方の観点からさらに発展させるために必要な論点を明確にすることに重点を置いた。なかでも、企業構造や他企業との関係が、緊密な意思疎通の実現にどう影響を与えるのかに焦点を当ててきた。これにより、各ソフトウェア開発方法の特徴、特に長所と弱点を明らかにした。 日本のソフトウェア開発の技術水準を高める方策をみつけるためには、技術面だけでなく、所有構造を分析する必要がある。日本のソフトウェア産業は、日本特有の巨大な多重下請け構造を持ち、その下層には技術水準の低い企業が多数存在する。この問題をどう克服して行くかが、本研究を進める上で大きな課題となる。 来年度の聞き取り調査では、以上の問題への解決策を模索する。さらに、その結果をもとに、マネジメントの効率化に貢献するシステム開発の在り方を、理論面および実証面の両面において提示する。これにより、ソフトウェアの新しい開発方式と企業の競争力に関する関係性が明らかになるとともに、そのためのソフトウェア開発の全体像を解明することに役立つであろう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ収集などが、予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定に従い、データの収集と分析を行う。国内だけでなく、外国のデータを収集するために、現地調査を行う。 同時に、そうしたデータの理論化を進める。従来の理論を発展させて、新しい理論を構築するとともに、その内容について学会報告などを通じて各研究者と議論を重ねる。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度の旅費が予想より少なくて済んだため、次年度使用額が生じた。つまり、研究は順調に進んでおり、それにしたがって支出したが、予想外の余剰金が生じた。 次年度の旅費が不足する可能性があるので、それを補てんする。
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