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2013 年度 実施状況報告書

美しさを競争力とするデザインマネジメントの国際比較―知識ダイナミズムと文化的影響

研究課題

研究課題/領域番号 24653091
研究機関京都産業大学

研究代表者

井村 直恵  京都産業大学, 経営学部, 准教授 (10367948)

キーワードデザインマネジメント / 和装産業 / テキスタイル / 美の創出
研究概要

本研究課題は、美しさという感覚的な価値観を具現化する上での、文化的・社会制度的要因が、開発・生産プロセスのどこにどの様に影響するかという問いに答えようと試みる。
本年度は、1.理論研究として、クラスター分析・産業集積研究の先行研究のレビュー、2.「デザインとアートを橋梁するものは何か」というテーマでのワークショップ、3.世界のデザイン学の教育機関のターゲット比較、などを実施した。これらの結果、世界においてデザインスクールの増加等デザインやアートの融合、デザインとエンジニアリングの融合など、特に工業デザインの分野において、デザインの重要性への認識が増していることが指摘できる。各国の教育制度にもその傾向が見られる他、アートという感性を求められる領域とエンジニアリングという合理性を融合する重要性について、SONY USA等でも強く意識し、戦略的な活用方法を模索している。
これに関して、本年度は、アートという暗黙値を具現化するプロセスを深く知るため、和装産業のデザイナーへのヒアリングを行った。その結果、日本の和装産業における分業体制、デザイナーと商社やメーカーとの間でのコラボレーションのあり方について、互いの暗黙知をやり取りする方法、及び、大規模なメーカーにおいては、デザインプロセスが従来の伝統的な分業をベースにしたデザイナーとは異なること、などが明らかになってきた。今後は、産業構造の変化により、アートとクラフトとの関係がどのように変貌して来たのか等について調査していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

京都における伝統工芸のデザイナーを訪問し、教育、訓練等について聞取りを実施した。
暗黙知の継承や新規アイデアの創造をどのように行っているか等聞取りが出来、概ね順調に調査できている。

今後の研究の推進方策

今後、引き続き各方面のデザイナーやデザイン企業を中心として聞取りを重ねて行く予定である。
アート、エンジニアリング、デザインの融合がデザイン産業の構造変化に与える影響について、先行研究を踏まえて分析して行く。

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公開日: 2015-05-28  

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