本研究は、医療分野における経営革新の成功要因に関する国際研究である。最終年度(3年目)の平成26年度は、日本マーケティング学会の医療マーケティング研究会、飯塚病院(福岡県)のConference for Health Careで研究報告を行った。 また、川崎医大附属病院、倉敷中央病院、飯塚病院で追加のインタビュー調査も実施した。これらの追加調査は、主として地域包括ケアや患者フロー管理の活動に焦点を当てた経営革新のあり方に焦点を絞って行った。 さらに、これまでの研究成果に基づき、成功要因に関する概念モデルを構築し、質問票調査を実施した。概念モデルは、ドナベディアン、サーバクション、サーブクォルを統合した松尾(2009)の医療サービスに関する包括モデルを参照して構築し、調査は、過去1年以内に本人または家族に通院・入院経験のある人を対象に行った。実査終了後、論文執筆および学会・ジャーナルへの投稿準備を進めた。 以上のように、平成26年度は、研究成果の発表、仮説検証のための定性的・定量的研究を順調に進めることができた。
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