研究課題
カーナビゲーションシステムとスマートフォンの接続規格に関する研究である。現在進行形の事象を対象とした研究であり、かつ、動きの激しい業界を対象とするため、研究開始当初の3年前とは状況に変化も生じた。第一に、研究開始当初は、メーカー(自動車やカーナビゲーションシステム)独自の規格が複数種と、コンソーシアム方式で展開される規格が存在している状況であった。研究開始当初は、このうちコンソーシアム方式で展開される規格が優位との予想を立てていた。しかし、メーカー等を対象に聴取調査等を続けたものの、この規格に対する入れ込みはさほど感じられなかった。その理由として、(1)スマートフォンをそのまま自動車車内に持ち込み、カーナビゲーション専用機の代用とすることがある程度可能であること、(2)日本と海外ではドライブ環境が違い、日本では自動車車内のエンターテイメント化に対する需要がさほど大きくないのではないか、(3)高価なカーナビゲーション専用機のかわりに、車内にはオーディオにも接続したモニターのみ据え付け、それにスマートフォンを接続し、スマートフォン側で地図データ等の処理等をする、という使用法ができる点がこのシステムの優位性と考えられるのだが、据え付け用モニターの市販価格は実情として高く、カーナビゲーション専用機を購入するのと費用的には大差ない状況であった点などが、普及の妨げになったのではないかと考えられた。第二に、研究期間終期に至り、Google,Appleが接続規格を提唱し、こちらが本命視される状況が生じた。こちらの普及状況も重要であり、引き続き研究を行う。本研究の意義として、並存規格の普及状況と、各プレイヤーの動向をリアルタイムで考察した点が挙げられる。
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徳山大学論叢
巻: 79 ページ: 未定
第30回ファジィシステムシンポジウム講演論文集
巻: 1 ページ: 370-371
県立広島大学経営情報学部論集
巻: 6 ページ: 99-112
ビジネス経済応用:高等学校商業科用教科書
巻: 1 ページ: 102-132