日本の医療観光は主に医療機関に焦点があたっている。本研究では、医療機関以外の医療観光資源について、中国の潜在的ニーズを発掘する。また、そのニーズに対応する国内のシーズを発掘し、医療観光の学際的体系化と、医療経営論への波及を目的としている。調査分析の結果、湯治や東洋医療等、日本古来からの伝統的な医療にニーズとシーズがあることが明らかになった。また、医療経営上の課題の解決策へと波及する可能性をみいだした。ここから、日本の医療観光学と医療経営学に重複してそれぞれの一部を構成する新しい領域確立のパイロット研究として意義ある成果をもたらした。
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