研究課題/領域番号 |
24653113
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
田巻 松雄 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (40179883)
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研究分担者 |
松本 敏 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (10199870)
スエヨシ アナ 宇都宮大学, 国際学部, 講師 (10431694)
森田 香緒里 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (20334021)
丸山 剛史 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (40365549)
若林 秀樹 宇都宮大学, 国際学部, 准教授 (50601407)
重田 康博 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (60330958)
上原 秀一 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (70515965)
陣内 雄次 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (70312858)
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キーワード | 多文化共生教育 / 国際理解教育 / 外国人児童生徒教育 / ESD |
研究概要 |
学校教育に従来から位置づけられている国際理解教育の分野と、近年様々な課題が浮き彫りになる外国人児童生徒教育の分野は、その関連性が研究されることはほとんどなく別々に論じられているのが現状である。 多文化共生教育推進のための学校づくりと支援者ネットワーキングについての実証的・理論的・実践的研究を目的とする本研究の平成25年度は、小中学校学校現場における国際理解教育の現状を把握するためのアンケート調査を実施した。調査対象は栃木県内の全小中学校とし、依頼した568校中398校からの回答を得ることが出来た。 その結果からは、近年推進されている英語教育を国際理解教育として捉えている学校が多いことや、忙しくて国際理解教育まで手が回らないと言った、国際理解教育に対する優先度が低い実態も明らかになった。また一方では、国際理解教育の重要性を認識しながらも後回しにしている実態を、反省点としてあげている学校も多数見られた。 外国人児童生徒の在籍と国際理解教育の関連性については、在籍していないから国際理解教育に生かせないという考えがある一方、在籍していても日本語指導などが手一杯で教育活動に生かす状況ではないという学校もあった。また、外国人児童生徒の多数在籍する学校の中には、多文化共生教育が推進されている旨の回答を寄せた学校もあった。 次年度のアクションリサーチの手法に基づいた実践的研究に生かすべく、多文化共生教育とESDに関するフィールドワーク研究も進められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
定期的な研究会を予定通り開催し研究を進めている。大規模なアンケート調査も実施し調査対象やリサーチのポイントも明確になっている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、25年度に実施した国際理解教育に関するアンケート結果をもとに実践校を選定し、学校現場教員との共同研究を進める。実践校の選定については、外国人児童生徒が多く在籍する学校と散在校を取り混ぜるとともに、栃木県内において外国人児童生徒教育への取り組みに特徴のある地域を考慮する。 また、研究成果を発表し共有できるフォーラムも地域ごとに開催し、本研究成果を継続的な発展へとつなぐための議論をおこなう。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の計画では、小中学校現場との共同研究を25年度に本格的におこなう予定であった。しかし、国際理解教育に関するアンケート調査の結果を精査し、今後の進め方について十分な議論が必要であったことや、実践のために有効なフィールドワークの必要性があったため、共同研究を26年度に実施することになった。それにより、25年度助成金の使用が計画通りにすすまなかった。 26年度は小中学校現場教員との本格的な共同研究実践を計画している。また、成果発表や議論の場となるフォーラムの開催も計画され、助成金の使用は意図通り達成する計画である。
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