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2012 年度 実施状況報告書

コミュニティーの喪失と再生の会話分析―「日本人」カテゴリーを中心に

研究課題

研究課題/領域番号 24653114
研究機関埼玉大学

研究代表者

山崎 敬一  埼玉大学, 教養学部, 教授 (80191261)

研究分担者 山崎 晶子  東京工科大学, メディア学部, 准教授 (00325896)
樫村 志郎  神戸大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (40114433)
森本 郁代  関西学院大学, 法学部, 教授 (40434881)
浦野 茂  三重県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80347830)
池田 佳子  関西大学, 国際部, 准教授 (90447847)
福岡 安則  埼玉大学, 教養学部, 教授 (80149244)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードエスノメソドロジー / 会話分析 / 日本人アイデンティティー
研究概要

本研究の目的は、(1)北米の日系人コミュニティーを対象に、コミュニティーの喪失と再生の歴史とその語りを歴史的・社会的分析と会話分析の手法で分析することである。また、(2)コミュニティーの喪失と再生の物語を、「日本人」というアイデンティティとの関係で提示することである。さらに、(3)いかにしてコミュニティーの再生の物語をこれから構築するかを考察することである。
今年度は、つぎの3つの研究を行った。①アメリカ本土における日系アメリカ人のコミュニティーの喪失と再生の歴史とその語りを分析するために、ロサンゼルスの全米日系人博物館、マンザナールの日系人収容所においてガイドの語りの場面を撮影し、会話分析の方法で分析した。②ハワイにおける日系アメリカ人のコミュニティーの喪失と再生の歴史とその語りを分析するために、日系センター、ハワイ沖縄文化センター、マウイ沖縄文化センターにおいてガイドの語りの場面を撮影し、会話分析の方法で分析した。③カナダにおける日系カナダ人のコミュニティーの喪失と再生の歴史とその語りを分析するために、バンクーバーのスティーブストン地区およびバーナビー地区でインタビュー調査を行った。④ハワイの福島県人会と福島県の子どもたちを結び、コミュニティー間の社会的絆をつくるための実験を行った。
またエスノメソドロジー・会話分析の研究会で、日系人の語りに対する研究発表を研究員と大学院生が行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

①本年度は3つの地域(アメリカ本土、ハワイ、カナダ)で日系人のコミュニティーの喪失と再生の歴史と語りのデータ収集を行うことができた。
②会話分析の専門研究会で、ハワイとカナダでの語りのデータに関する発表を行った。
③ハワイの福島県人会と福島県の子どもたちの間で、社会的絆をつくるための実験を行うことができた。

今後の研究の推進方策

①カナダの日系人コミュニティーの喪失と再生に関する語りのデータ収集を行う。
②群馬県大泉町で、日系ブラジル人のコミュニティーにおける語りのデータ収集を行う。
③アメリカ本土、カナダ、ハワイ、日本の日系ブラジル人のコミュニティーに関して語りの比較分析を行う。

次年度の研究費の使用計画

①8月にカナダ(トロント、バンクーバー)でコミュニティーの喪失と再生に関する語りの場面のデータ収集を行う。
②群馬県大泉町で日系ブラジル人のコミュニティーの調査を行う。
③収集されたビデオデータの分析を行う。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 原告番号1番になって裁判を闘った――ハンセン病療養所「星塚敬愛園」聞き取り2013

    • 著者名/発表者名
      福岡安則・黒坂愛衣
    • 雑誌名

      埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要『日本アジア研究』

      巻: 第10号 ページ: 173-190

  • [雑誌論文] 山の奥の奥まで入所勧奨は追いかけてきた――ハンセン病療養所「星塚敬愛園」聞き取り2013

    • 著者名/発表者名
      福岡安則・黒坂愛衣
    • 雑誌名

      埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要『日本アジア研究』

      巻: 第10号 ページ: 191-209

  • [雑誌論文] わたしが亡くなると同時に,わたしの家は潰れる――ハンセン病療養所「星塚敬愛園」聞き取り2013

    • 著者名/発表者名
      福岡安則・黒坂愛衣
    • 雑誌名

      埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要『日本アジア研究』

      巻: 第10号 ページ: 211-230

  • [雑誌論文] 中国の回復者村の支援活動に打ち込んで――ハンセン病療養所「星塚敬愛園」聞き取り2013

    • 著者名/発表者名
      福岡安則・黒坂愛衣
    • 雑誌名

      埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要『日本アジア研究』

      巻: 第10号 ページ: 231-260

  • [雑誌論文] リプライ 聞き取り時のワクワク感との再会2013

    • 著者名/発表者名
      黒坂愛衣・福岡安則
    • 雑誌名

      日本解放社会学会誌『解放社会学研究』

      巻: No.26 ページ: 120-125

  • [雑誌論文] 社会生活技能訓練における発話の共同産出――広汎性発達障害児への療育場面のエスノメソドロジー――2013

    • 著者名/発表者名
      浦野 茂・水川喜文・中村和生
    • 雑誌名

      三重県立看護大学紀要

      巻: 第16巻 ページ: 1-10

    • 査読あり
  • [学会発表] 日系人ミュージアムの語り―ガイドツアーにおけるアイデンティティ/カテゴリーの構築

    • 著者名/発表者名
      福田千恵、 小池智哉
    • 学会等名
      エスノメソドロジー・会話分析研究会2012年度春の例会
    • 発表場所
      東京(筑波大学東京キャンパス)
  • [学会発表] コミュニティの喪失と再生の歴史の中での日系人の語り

    • 著者名/発表者名
      福島三穂子
    • 学会等名
      エスノメソドロジー・会話分析研究会2012年度春の例会
    • 発表場所
      東京(筑波大学東京キャンパス)
  • [学会発表] 聞き取りにおいて年輪を重ねるということ――ハンセン病家族の聞き取りから

    • 著者名/発表者名
      福岡安則
    • 学会等名
      第28回日本解放社会学会大会
    • 発表場所
      松山(松山大学)
  • [学会発表] 発達障害者のアイデンティティ:発達障害概念の自己帰属の実践

    • 著者名/発表者名
      浦野 茂
    • 学会等名
      東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属共生のための国際哲学研究センター, 障害の哲学第5回研究会
    • 発表場所
      東京(東京大学駒場キャンパス)
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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