研究課題
本研究の目的は、(1)北米の日系人コミュニティーを対象に、コミュニティーの喪失と再生の歴史とその語りを歴史的・社会的分析と会話分析の手法で分析することである。また、(2)コミュニティーの喪失と再生の物語を、「日本人」というアイデンティティとの関係で提示することである。さらに、(3)いかにしてコミュニティーの再生の物語をこれから構築するかを考察することである。今年度は、つぎの研究を行った。①ハワイにおける日系人のコミュニティーの喪失と再生の歴史とその語りを分析するために、ハワイの日系人のインタビュー調査を行った。②ハワイの高校生と福島県の高校生を結び、コミュニティー間の社会的絆をつくるための実験を行った。また、福島いわき海星高校の海洋実習船のホノルルへの訪問場面を撮影し、高校生と家族とのロボットを用いたコミュニケーション支援実験を行った。本研究の研究成果を『日系人の喪失と再生の物語-会話分析・ナラティヴ・語られる歴史』として出版する準備を行った。そのために、過去に撮影した全米日系人ミュージアムのビデオデータ、ハワイ日本文化センターのビデオデータ、ハワイ沖縄センターのビデオデータ、カナダのお寺や日系センターのビデオデータのトランスクリプトを作成し、分析を行った。また、埼玉大学および関西大学でデータセッションを行った。その成果の一部を埼玉大学紀要に発表した。また、2013年に国際エスノメソドロジー会議の後に、ワークショップを行い、研究成果を海外、国内の研究者と討議した。また、2014年7月に開催される国際会話分析会議で発表する予定である。さらに、さまざまな日本人のライフストーリーについての成果を発表した。
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埼玉大学教養学部紀要
巻: 第49巻第2号 ページ: 165-173
巻: 第49巻第2号 ページ: 175-181
埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要 日本アジア研究
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