研究課題
前年度に続き、①福島県内、②山形県・新潟県・青森県をはじめとする隣・近接エリア、③東京都・埼玉県・神奈川県をはじめとする首都圏、④静岡県・愛知県や大阪府・兵庫県をはじめとする東海・近畿圏、⑤岡山県や福岡県・沖縄県をはじめとする西日本・九州の5つエリア別に研究チームを編成して、原発事故に伴う(狭域及び広域の)避難者並びに避難者を様々な側面からサポートする支援団体を対象とする質的総合社会調査を実施した。研究に先だって私たちが類型化(研究調書に記載)した、Iの「強制的(2011年4月に設定された福島第一原発から半径20kmの「警戒区域」を中心とする強制避難区域内からの)避難者」に関しては、福島県富岡町や浪江町などから福島県内及び首都圏への避難者、IIの「準強制的-自主避難者」に関しては、福島県飯舘村や南相馬市・いわき市・郡山市などから福島県外(全国各地)への避難者、IIIの「自主避難者」に関しては、I・II以外の東京圏その他から岡山県や沖縄県・福岡県などへの避難者を、それぞれ主対象として、詳細なインタビュー調査や参与観察、映像フィールドワークなどを重ねた。また、各地で避難者を受け入れ、サポートしている支援団体・者に関しても、同様の調査を行った。これらの調査によって、原発事故の影響を直接・間接に受けて広域の移動を強いられた避難者の動向(避難先での生活の実態や課題)、避難者と支援者のうちに生じる苦悩や葛藤、そこから見出されるであろう安心や希望の道筋を詳細かつ精確に把握することができた。また、見えにくい避難と支援をめぐる社会的プロセスと構造、さらには研究テーマとする「転換後の社会像と生き方モデル」を、避難者・支援者の反作用/生き様を通して相当程度「可視化・可知化」させることができた。
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人間環境論集
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http://www.n510.com/
http://www.n510.com/project/genpatsu/genpatsu_sakuhin_2014.html