研究課題/領域番号 |
24653133
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研究機関 | 大妻女子大学短期大学部 |
研究代表者 |
平井 郁子 大妻女子大学短期大学部, 家政科, 准教授 (30389895)
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研究分担者 |
中村 邦子 大妻女子大学短期大学部, 家政科, 講師 (40171954)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 女性労働者 / 繊維産業 / 中国 / ベトナム / 教育 |
研究実績の概要 |
1.調査項目と方法の検討:調査は、文献調査、聞き取り調査(オーラルヒストリー)とし、繊維産業興隆期に就労した女性労働者がほとんど生存していないので、文献からの調査を検討した。また、聞き取り調査は、国内と日本の産業興隆期と同じ状況である国外で実施することを検討した。 2.文献調査の実施:文献調査は昨年度訪問した、京都綾部の繊維会社を再度訪問し、繊維産業復興期に就労していた女子工員らの家庭環境、その後、女子工員らの教育のために付設した高女の経緯、会社の女子工員教育に対する考え、高女での勉学と就労女子工員らの考え方などについて、当時の記録を閲覧することで調査を実施した。 繊維産業興隆期に発展した企業の埼玉県熊谷にある資料館での調査と岡谷にある博物館の資料等の調査を実施した。 3.国内調査の実施:国内のアパレルメーカーに中国内陸部から研修に来ている縫製女子工員らの就労意識についての聞き取り調査を実施した。この調査を実施した目的は、中国陸部は、日本の繊維産業興隆期のように出稼ぎによる就労女性が多いことによる。さらに現在短大2年に在学している学生について、勉学とこれから就く就労への考え方についてアンケート調査を実施した。 4.国外調査の実施;国外の聞き取り調査は、日本の繊維産業興隆期と同じ労働状況と推定されるベトナムで実施した。労働問題の関係から女性労働者に直接聞き取り調査を実施することはできなかった。しかし、調査対象工場の経営者(女性)から女性労働者の就労状況を直接聞き取ることができたことで、当初の目的を概ね達成できたと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、予定していた第2次海外調査(ベトナム)を実施することができなかったが、平成24年度~平成26年度まで実施した、国内調査を補強する目的で、(1)日本の製糸業の代表的な企業の一つである片倉工業(株)の歴史を保管している埼玉県の片倉シルク記念館、および(2)長野県の蚕糸工業の歴史を集めている諏訪市の新蚕糸博物館に於いて補強調査を実施した。これにより、国内調査は、当初計画したことをおおむね実施できたと考える。以上より、全体として本研究は概ね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度~平成26年度まで実施した国内の文献調査および聞き取り結果をまとめ、詳細な分析を行い、日本の繊維産業発展時の女性労働者が果たしたはたらき、就労意識が時代に沿ってどのように変化してきたかを女子教育を加味して考察する。また、平成25年度実施したベトナムでの海外調査と平成27年度実施を予定している海外調査の結果を踏まえて、発展段階にある国の女性労働者のはたらき、および就労意識と教養について分析・考察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度に第2次海外調査(ベトナム)を行う予定であったが、第2次調査をお願いしていたベトナム訪問先が急に都合が悪くなってしまったこと、第1次海外調査(ベトナム)の調査結果の分析等に遅れが生じたことなどから、こちらの調査予定時期を訪問先の変更時期に合わせることができなくなり、第2次海外調査ができなくなってしまった。そのために次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は、平成26年度に実施することができなかった第2次海外調査(ベトナム等)等を実施することに使用する計画である。
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