「リラックス」とは一体何なのだろうか。臨床場面において漸近的筋弛緩法などのリラクゼーション法は広く活用されているにも関わらず、リラックスを実験的に取り扱うのは非常に困難である。多くの場合はリラックス研究の対局にあるストレス研究に方向を転じ、得られた研究結果を逆に読むことでリラックスについて論じられてきた。そこで当研究課題ではストレスからの緩和過程を光や音などの条件刺激と連合学習させ、全くストレスと関係のない状況もしくは別のストレス状況下で任意にリラックス状態を誘導する試みた。結果のばらつきが大きなため、今後のより厳密な統制が必要ではあるものの、一定の成果を得た。
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