研究課題/領域番号 |
24653220
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近藤 健一郎 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80291582)
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研究分担者 |
青木 麻衣子 北海道大学, 留学生センター, 講師 (10545627)
浅川 和幸 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (30250400)
駒川 智子 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 助教 (50466439)
梅津 徹郎 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60552875)
川田 学 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80403765)
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キーワード | ライフコース / 高等学校教師 / 北海道 / へき地 |
研究概要 |
本年度の研究概要は次のようにまとめられる。 北海道東部のある地域を対象として文献調査、現地調査を行なった。その地域の各種統計、市町村史、高等学校・中学校の記念誌(五十周年誌等)、その他関連研究などの基礎調査により、地域のなかでの高等学校をとらえる試みをした。あわせて学校見学および聴き取り調査を行なった。ただしその成果発表としては、ある村の地域調査において行なったこれから高等学校に進学する中学校3年生を対象とした聴き取り調査をもととしたものにとどまり、学校(史)調査を含む教師のライフコースに関する発表は研究最終年度に持ち越さざるを得なかった。 高等学校の設置されていない村の中学校3年生に対して、彼らの学校生活をはじめとした生活と進路志向、将来志向についてインタビュー調査を行なった。あわせて学校教員や教育委員会に対して教育実践に関するインタビュー調査を行なった。この村の中学生たちは、村の主要な職業である福祉や酪農について、親がその職に就いている場合を除いてあまり知らないこととともに、都市での暮らしと比較して遊ぶ場所や買い物をする場所がないと自らの生活環境をとらえていることを確認した。 このようなこれから高校生になっていく生徒の立場からの高等学校教育への視点をふまえて、高等学校教師たちの教育へのまなざしをそれとの重なりと離れに留意しながら、そのライフヒストリー、さらにライフコースを明らかにしていくことが研究最終年度の課題となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高等学校教師に対するインタビュー調査などを成果として発表できるに至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
文献および現地調査を進めている地域の高等学校に勤務している、また勤務していたことのある教師たちを対象として、郡部・離島での教育や生活を中心にそれぞれのライフヒストリーを各種文献調査で裏付けるようにしながら聴き取り調査を用いて明らかにし、その成果を発表する。 なお、北海道の郡部・離島の教師たちが直面している諸課題は、その独自性とともに日本各地との共通性もあることから、他府県での高等学校教師のライフコースに関心を寄せる研究者や研究機関との研究交流も継続している。
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次年度の研究費の使用計画 |
調査研究の進展が芳しくなく、現地調査の実施規模(参加人数および調査期間)が、予定していたものよりも小さなものとなったため。 持ち越し額は、現地調査旅費およびそれを裏付けるための文献購入等に使用する予定である。
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