研究課題/領域番号 |
24653233
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研究機関 | 北海道情報大学 |
研究代表者 |
荒木 陽子 北海道情報大学, 医療情報学部, 講師 (90511543)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | クロスオーヴァー文学 / ヤングアダルト文学 / カナダ文学 / 多読学習 / 生涯教育 |
研究実績の概要 |
1.文献研究:前年度に引き続き、YA文学とかかわりが深く、子どもにも大人にもアピールするクロスオーヴァー文学に関する研究を行い、その研究成果は、平成26年6月14日の日本カナダ文学会研究大会で講演後、論文化した。前年度に引き続きBudge Wilson, Lynn Coadyをとりあげたこの研究は、『カナダ文学研究』第22号にて"The Gothic in Contemporary Short Stories from Nova Scotia"の一部として発表された。また、前年度に引き続きPauline Johnsonに関してもその研究をつづけ、その成果は日本アメリカ文学会北海道支部大会(平成26年度6月28日)、および全国大会(10月5日)におけるシンポジウム「アメリカ文学とカナダ」中の講演、「ポーリーン・ジョンソン:生き残りの戦略」の一部として発表した。なお本講演を基とする同名の原稿は近日発刊の『北海道アメリカ文学』第31号に掲載予定である。 2.実証研究:平成24年度後半から25年度にかけて、産時・育児休業で研究が中断したため、平成26年度入学生を対象に期間を1年に短縮して、学生を英語多読学習からYA文学を経由して一般書籍の読書へといざなう可能性を問う実証研究を行った。平成27年1月には、多読学習を行った学生を対象にアンケート調査を行い、彼らの読書傾向の変化の如何に関するデータを入手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成24年度後半から25年度にかけて、産時・育児休業で研究が中断したため、当初の計画通り実証研究を長いスパンでおこない、長期間の学生の読書傾向をトラックダウンすることができなくなった。そのため、平成26年度は実証研究期間を実質1年に設定しなおし、年度末に1年間の読書傾向の推移を確認するためのアンケート調査を実施することができた。平成27年度はその分析を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度入手した実証研究のデータを分析し、英語多読学習開始後、学生の読書傾向がYA文学を経由して一般の読書へと移行していったかどうかを検証する。そしてその成果を論文等にまとめたい。また、研究成果の発表ならびに、学生向け学習ツールとしてのオンラインYA文学作品リストの作成についても、作業アシスタントを使いながら本年度後半に行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
産時・育児休業により研究が遅延しているため、平成27年度1年間の研究延長申請が認められたため。
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次年度使用額の使用計画 |
残額は主に、学生向けYA図書の充実と、研究成果の発表および学生サポート用のウェブサイトの制作費および人件費として使用したい。また研究最終年度であるため、成果発表のための論文の執筆に必要となる、資料の整理等に必要な文具の購入にも充てたい。
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