西日本とと英国の10ー12歳の児童を対象に、子供自身の「主体」感を明らかにするために、多角的な量的/質的調査を実施した。本研究の重要な課題は、子供が、役に立っているという感覚を強くし、自分たちの社会環境(家族、学校、地域)の改善に留意し貢献する能力を開発・助長する因子を見出すことである。その結果、英国の子供は、全般的に見て、日本の子供よりも高い主体感と自立心を示す傾向がある一方で、日本の子供は、外的報酬よりも「他の人と一緒であることの喜び」に動機づけられて集団の中で進んで努力しようとする傾向がみられた。支援役割レベルの高い子供は、より良い世界構築の手伝いが子供の役割だと考える傾向があった。
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