研究課題/領域番号 |
24653268
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
小倉 康 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (50224192)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 小学校教員 / 苦手意識 / 理科指導 / モデル開発 |
研究概要 |
1.教員養成課程の非理科専攻の学生の理科への苦手意識を調査し,現職小学校教員のもつ理科への苦手意識の傾向と比較し,その共通性と差異性を分析した。 2.過去の関連研究レビューから,小学校理科授業を成功に導く教授行為に関して,「学習課題の提示」「内容の取り扱いの工夫」「学習方法の的確な提示」「既習事項の定着化」「授業形態の工夫」「教材教具メディアの利用」「個に応じた指導と評価」「思考の喚起」「生徒の主体性喚起」「学習時間の確保」「生徒との信頼関係」「学びの集団形成」「環境整備」の13カテゴリーを設定し,これらを基本的な枠組みとしてて,「成功した理科授業」に関する知識群を整理した。 3.現行学習指導要領での小学校3年から6年の多様な理科授業場面を事例として取り上げ,具体の内容に即して,「成功した理科授業」につながる要因を抽出した。内容は,3年「磁石の極と性質」4年「ものの温まり方」「水のゆくえ」5年「振り子」「電磁石の強さ」「もののとけかた」6年「太陽と月の形」「電気とくらし」「水溶液の性質とはたらき」「燃焼」の授業場面を取り上げた。 4.小学校教員養成課程の学生が,上記の内容に即して,「成功した理科授業」につながる要因を認識できていないことを明らかにするために,具体の授業場面を想定した指導法を検討させ言語表現として顕在化させる方法を開発し調査を実施した。平成25年度はこの方法を現職教員にも適用し,結果を比較できるものとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究実施計画に一部予定していた現職教員に対する面接調査の実施と教員カンファレンスの実施について平成25年度に延期したが,教員養成段階の非理科専攻の学生を対象とした調査とその分析から,当初予定していたよりも詳細で,かつ小学校理科の幅広い内容に即した「苦手意識」の形成要因が抽出されており,平成25年度の調査結果の分析方法の検討も進展していることから,全体としてはおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画が実施されるように年度当初から研究を推進する。
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次年度の研究費の使用計画 |
教員面接調査を延期したことにより,旅費として,初年度予算のうち2440円が残額となったが,二年度当初の調査で全額を使用する予定で,その後は,二年度の研究費により,研究計画に沿って研究を行う予定である。
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