活字メディアである新聞記事を学校で用いる際には子どもたちに「理解(情報中の事実を取り出すなど)」や「分析(情報の要素や側面を明らかにするなど)」を求める場合が多いことが事例調査から明らかになった。しかし本研究で実施した調査の質問紙のように、複数の新聞記事を用いて、閲読を促進するような指示や発問を行うことで、小学6年生であっても「反省(情報の伝えるメッセージを考察し、評価するなど)」や「対抗(所与の情報と異なる新しい情報を示す)」の活動が可能である。事実を問いかけるような主体的な読みを身に付けるには、「記事比較」や「話し合い」など学校での意図的なNIE活動が有効である可能性も示すことができた。
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