研究課題/領域番号 |
24653284
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
久保 和良 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 教授 (60234473)
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研究分担者 |
小堀 康功 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 教授 (40353304)
南斉 清巳 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 教授 (70141869)
渡邉 達男 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 教授 (00220898)
鹿野 文久 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 准教授 (20204589)
笠原 雅人 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 講師 (00233693)
市村 智康 (大谷 智康) 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 准教授 (60360327)
平田 克己 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 講師 (50353248)
大島 心平 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 講師 (60608230)
飯島 洋祐 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 助教 (90565441)
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キーワード | 専門教科の教育 / 技術者教育 / 設計の経験 / ABET |
研究概要 |
1)国内外の大学等の調査については、初年度の米国大学以外に、本研究に該当する実績を有する高等教育機関が見つからなかった。したがって、郵便等による聞き取りと、出張等による見学をする対象が見当たらず、「該当する調査対象がない」または、見つけることが困難であるとの知見を得たという点が成果実績と考えられる。 2)上記のことから、調査による研究は困難、またはそれに近い状況にあると判断された。したがって、予算の配分を小山高専での実施に振り替え、最終年度に向けての取り組みを実施してしまう方針に切り替えて、その準備を強化した。 3)発表会の実施については、上記1により、実行にふさわしい成果発表が2年目には困難と判断され、来年度の実施に向けて方針を切り替えている。 4)実験工房については、上記2のために、実施を継続しており、すでに2・3の実施例も存在するが、そのサンプル数が少ないため、今回の研究実績としては十分な根拠にもとづく公表水準の研究実績には至っていない。これを上記2と合わせて、今後の取り組み事項と定めて、最終年度の成果報告に盛り込みたいと考えている。 5)当初は電子制御工学領域での工学教育を目的としたが、一昨年度より電子制御工学科は電気情報工学科と統合して、新規の電気電子創造工学科へと正式に改組された。本研究の持続可能な取り組みも、新学科卒業生に向けての工学教育へと目標の変更を余儀なくされた中において、新規な方向性を模索しつつ、最終年度の研究ならびに研究成果の公表へと若干の変更が必要と考えられる。その意味も含めて、現時点での研究成果を先送りして、最終年度での研究の完成を迎えるべく、継続して研鑽を重ねたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1)旅費の不足により、調査が近隣に限られ、合わせて国内に本研究の対象となり得る工学教育が実施されている事例が見つからなかったこと。 2)設計経験の実践では、対象学生が少数であり、十分な母数の検証が行えなかったこと。ただし、複数の実施事例は存在し、今後の取り組みへの足掛かりは得られている。 3)予算の配分を設計工房の充実に回した分、講演謝金が不足して、外部講師をお招きしての学内講演会が実施できなかったこと。 4)学科改組(電子制御工学科が電気情報工学科と一緒の新学科「電気電子創造工学科」に改組)されたことにより、本研究の成果の持続可能性を考慮すると、当初計画とは幾分の変更を余儀なくされたこと。
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今後の研究の推進方策 |
国内大学等における、本研究の意図するABET対応可能な技術者教育がほとんど行われていないことが判明し、本研究の実施意義がますます高まっていると考えられる。この1つの積極的解決方策は、本校において当該技術者教育を実践してしまうことである。この方向に向けて、設計工房の充実と、教育事例ならびにその成果を公表することが、有力な推進方策である。設計工房に裏打ちされた学生の設計体験はもとより、通常授業の中での実施可能な部分、例えば1年次科目「エンジニアリングイントロダクション」での外国語授業の施行や、専攻科科目「工学システム概論」での一流プレゼンに学ぶ幅広い学識と地球的規模の洞察の涵養などの推進が、合わせて推進可能である。さらに、本研究成果の持続的可能性を、学科改組後の新学科卒業生へとシフト可能な柔軟性を持つ技術者教育の方向性も打ち出す必要がある。
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