2004~2006年のIndirect Aggression(「いじめ」に代表される、あからさまな暴力を伴わない攻撃的行動)の国際比較では、日本は「暴力を伴わないいじめ」の経験率が突出していることが示された。本研究では、それが日本社会に固有なのか、暴力の少ない社会に共通するのかを確かめるため、スウェーデンと日本の比較調査を実施した。 現時点で分析可能なデータからは、スウェーデンでは日本と同様、「あからさまな暴力を伴う攻撃行動」の経験率は少なく、「暴力を伴わないいじめ」の経験率が高いことがわかった。しかし、日本では経験率の低い「軽い暴力」や「器物損壊」の経験率も、スウェーデンでは高かった。
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