聴覚障害者の認知特性の特徴を最大限に活かした療育プログラムを用いて聴覚障害児に対する支援をおこなうことによって,聴覚障害児はよりスムーズに言語の習得をすすめることができる。近年急速に普及している多機能情報端末であるiPadを用いて,聴覚障害児を対象に,親子で楽しみながら日本語の学習をおこなう目的で利用する視覚的な教材の開発をおこなった。ろう学校の教員や保護者から収集した聴覚障害教育に関するニーズをベースに,手話動画,イラスト,よみがなを漢字と同時に提示し,視覚的情報を多用して,聴覚障害児が楽しみながら漢字および手話を学習するプログラムを開発した。このプログラムは、ろう学校教員や保護者といった指導者が指導対象となる聴覚障害児のレベルやニーズにあわせて内容をカスタマイズし,手話動画やイラストを挿入してオーダーメイドの漢字学習ドリルを簡単に作成することのできる汎用性の非常に高いプログラムであり,これまでにはないアプリを開発した。
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